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アレオパゴス
Areopagus · ギリシャ,アテネのアクロポリス北西にあるアレオパゴス(アレスの丘,マルスの丘)
アレオパゴス(「アレスの丘」,マルスの丘の意)は,アテネのアクロポリス北西にある岩の丘で,同市で最も由緒ある評議・裁判機関の場所でした。第2回宣教旅行で,パウロが仲間をアテネで待っていた時,偶像で満ちた町を見て心を痛め,エピクロス派とストア派の哲学者にアレオパゴスに連れて行かれました。そこで彼は「知られていないエホバ神」についての有名な講演を行い,創造,万国のための目的,復活を説いて,エホバ神と復活したキリストをギリシャの知識人に伝え,裁判人ディオニュシオスらが信じました。
聖書での初出
それで,彼らはパウロを捕まえてアレオパゴスに連れて行き,こう言った。「あなたが話しているこの新しい教えがどういうものか,私たちに知ることができるでしょうか。— 使徒 17:19
背景
アレオパゴスという名前は文字通りには「アレス(戦争の神)の丘」を意味し,ローマ人が対応する神マルスにちなんでマルスの丘とも呼ばれます。アクロポリスの北西にある岩がむき出しの石灰岩の丘で,古典時代からアテネで最も古く最も権威のある評議会(アレオパゴス裁判人たち)が,宗教,道徳,殺人などの重要な事件を扱う場所でした。この丘とその機関はローマ時代にも高い権威を保っていました。パウロは第2回宣教旅行で,シラスとテモテを待つため一人でアテネに来ました。町を歩き,偶像で満ちているのを見て「心を刺激され」,会堂や広場で人々と論じ合いました(使徒 17:16,17)。エピクロス派とストア派の哲学者の何人かが彼に出会い,「外国の神々を伝えている者」のようだとあざけり,この「新しい教え」を聞こうとしてパウロをアレオパゴスに連れて行きました(17:18-20)。パウロはアレオパゴスの真ん中に立ち,新約聖書で最も有名な異邦人向けの講演の一つを行いました。ギリシャの神々を正面から攻撃するのではなく,アテネ人の祭壇にあった「知られていないエホバ神に」という铭文から始め,彼らが「知らずに崇拝している」方こそ,天と地を造り,命と息を与えるエホバ神だと告げました。エホバ神は「一人の人からあらゆる国の人を造り」,人がエホバ神を求めるように,定められた時代と境界をお決めになったこと,「私たちは,エホバ神の中で生き,動き,存在している」こと,さらにギリシャの詩人の言葉「私たちも神の子孫である」を引用しました。人間が神の子孫であるなら,神の性質が金や銀や石の彫刻のようなものであるはずがない,と論じたのです。そして,エホバ神は過去の無知を大目に見てこられたが,今やどこにいる人も悔い改めるよう命じており,エホバ神が任命した人——死から復活したイエス・キリスト——によって,義をもって世界を裁く日を定めた,と語りました(17:22-31)。「復活」という言葉にあざ笑う人もいましたが,「アレオパゴスの裁判人ディオニュシオス,ダマリスという女性,ほかにも人々」が信じました(17:32-34)。知恵を誇るこの異教の学問の中心地で,良い知らせが初めて体系的にギリシャの知識人に伝えられたのです。今でも観光客はアクロポリスのふもとの茶色い岩の丘を登り,この聖句が刻まれた青銅の碑のそばで,アテネの最高裁判所の前で創造主と復活について証したパウロの姿を思い起こすことができます。
関連聖句(新世界訳)
それで,彼らはパウロを捕まえてアレオパゴスに連れて行き,こう言った。「あなたが話しているこの新しい教えがどういうものか,私たちに知ることができるでしょうか。— 使徒 17:19
そこでパウロは,アレオパゴスの真ん中に立って,こう言った。「アテネの皆さん,あなた方はあらゆる点で,非常に信心深いようです。— 使徒 17:22
それでも,パウロと親しく付き合って信じるようになった人たちがいた。その中には,アレオパゴスの裁判人ディオニュシオス,ダマリスという女性,ほかにも人々がいた。— 使徒 17:34
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